■黒の告知(原題:Revelations in Black)カール・ジャコピ作 訳:矢野浩三郎
ふと入った古物骨董屋、"ジョバンニ・ラーラ"で見つけた黒い表紙の本「五頭の一角獣と真珠」
それは古物骨董屋の主人”ラーラ”の弟である”ジョバンニ”が施設内で死ぬ前に書いた本でした
主人公はその本を所望しますが、どうしても”ラーラ”は首を縦に振りません
なだめすかして、やっとのことで借りたその本の表紙の裏には
『告知はただ、杭につながれるこの拘束を破らんがためなり。
愚か者よ、これを読み、そしてわが領域にきたるべし。
われらはこの場所に束縛さればなり。おお、災いあれ、ラーラよ』
という謎めいた三行の文章が書いてあったのでした
奇妙なスタイルで書かれたその小説に困惑する主人公は次第にその恐ろしき内容の全貌を思い知ることとなります
五頭の一角獣とは?そして真珠の意味とは??
本の三巻目に書かれた衝撃の事実によって物語は一転します
謎の館に佇む美女ペルレ・フォン・マウレンと一匹の黒い犬がとても印象的な吸血鬼小説です
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